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しんせいブログ(2019年度)

しんせいブログ vol.71<2019> 講演会「きょうだい支援の必要性とその支援」を終えて

2019-09-10
「きょうだい支援」。
「きょうだい支援っていうのは、病気や障がいを持つ兄弟姉妹を支援する取り組みのこと。必要な視点だよね。」
 
これまでは、このような認識でいたと思います。
このような口調で話をしていたと思います。
知ったかぶりをして話をしていたと思います。
必要な視点と言いながら本気で考えてはいなかったと思います。
 
9月8日に行われた講演会。
きょうだい会SHAMS代表・目白大学人間学部人間福祉学科助教の滝島真優先生による「きょうだい支援の必要性とその支援」。
先生と双子の弟さんが知的障がいと自閉症という、先生ご自身が「きょうだい」として歩んできた様々なエピソード。
そして、きょうだい支援の取り組みは、これまでの認識を大きく変える機会となりました。
 
「障がいを持つきょうだいのことで嫌な思いをしても、それを親には言えない。そして誰にも言えない。」多くの「きょうだい」が日々そのような思いをしながら過ごしているだろうとのエピソード。
「自分の弟は知的障がいで自閉症なんだ」とずっと誰にも言えなかったことを勇気を振り絞って友だちに伝えた時のこと、そしてその友だちの温かい反応を涙ながらにお話し下さったエピソード。
これらのエピソードをお聞きし、先生やご家族、「きょうだい」という立場にいる方々に思いをはせると涙なくしては聞けませんでした。
 
滝島先生の講演会は「きょうだいのライフステージ」「きょうだい特有の悩みと得難い経験」「きょうだい会SHAMSについて」を柱にお話いただきました。
ライフステージのそれぞれの段階における「きょうだい」の課題、「きょうだい」特有の悩みを9つに整理し、具体的支援内容の説明、「きょうだい会SHAMS」の具体的活動内容と参加している「きょうだい」の様子について等々。
初めて聞くこと、初めて知ることも多く、たくさんのことを学ぶ機会となりました。
 
今回の講演会に参加して確信したこと。
「きょうだい」が抱える状況は周囲が思う以上に深くデリケートな問題がたくさんあること。
「きょうだい」が自分の悩みを親や第三者に言うと、障がいを持つきょうだいを否定するような感覚や恥ずかしさなどから言えないでいる場合が多いであろうということ。
その結果、「きょうだい」の持つ課題がこれまで表面化されてこなかったのだろうということ。
誰にも自分の思いを伝えられずに感情を抑え込んで生活している「きょうだい」がたくさんいるであろうこと。
そして、「きょうだい支援」の取り組みをより広く知らせていかなければならないということ。
 
当センターが企画させていただいた滝島真優先生による「きょうだい支援」の講演会は終わりました。
でも岩手の「きょうだい支援」の取り組みは終わりません。
岩手県にも「きょうだい支援」に取り組む団体「シブリングサポーターいわて」さんが設立されました。
11月16日(土)に岩手県で初めて「シブリングサポーター研修ワークショップ」が行われます。(詳細はチラシをご覧ください)
「きょうだい支援」のバトンを「シブリングサポーターいわて」さんに渡します。
バトンをお渡しますが、これからも併走させていただければと考えています。
しんせいがめざすのは「みんながより良くなること」「ウィンウィンになること」。
「きょうだい支援」はそれに必要なことの一つだったことに滝島真優先生から気づかせていただきました
 
講演会での滝島真優先生。
86名の参加をいただきました。ありがとうございました。
シブリングサポーター研修ワークショップinいわてのチラシ
講演会前日の懇親会にて。変顔バージョンは放送禁止レベル!
滝島先生に無理やり書いていただいた色紙。先生の好きな言葉「Gifted」。
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