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しんせいブログ(2022年度)

しんせいブログ vol.34 象と花

2022-09-19
「ぞうさん、ぞうさんおはなが長いのね、そうよ母さんも長いのよ~」。
童謡「ぞうさん」は多くの方がご存じのことと思いますが、今回の象さんの「はな」は「鼻」ではなく「花」。
みなさんは、この「象と花プロジェクト」のことをご存じでしょうか。
この取り組みは、盛岡市にある就労継続B型事業所「盛岡書房」さんが、株式会社「盛岡書房」として取り組んでいるプロジェクトです。

以下、株式会社「盛岡書房」さんの資料よりコンセプトを紹介します。
「象と花」。
象は群れで子育てをします。
象の群れのように大人が子供の誕生を心から祝福し、成長を楽しみながら見守っていく。
私たちと一緒にそんな地域にしていきませんか。
花は贈り物の象徴です。
読み終えた本が新しい本に生まれ変わり、生まれ変わった本を花を贈るような心で贈る、私たちと一緒にそんな地域にしていきませんか。

プロジェクトの内容をもう少し具体的にお伝えします。
①読み終えた本を盛岡書房さんに持っていく(もしくは回収してもらう)。
②盛岡書房さんが預かった本の査定金額が、子供たちへ送る本の購入金額となる。
③さわや書店さんが選書したカタログの中から読みたい本を子供たちやご家族が選ぶ。
④選ばれた本が入院中の子供たち、困窮家庭の子供たち、赤ちゃんのいるご家族、などに贈られる。

なんて素敵な取り組みでしょう。
4~5年前、盛岡書房さんの社長であるTさんが、クリッとした目を輝かせながら「今度、新しい取り組みを考えているんですよ。本の循環です。そこに就労継続B型事業所の活動も組み入れます。」と話をしてくれたことを思い出します。
その時は「それはおもしろそうですねえ」と答えたものの、私は今一つピピっと来るものはありませんでした。
その後、就労継続B型事業所で障がいがある方の作業の一環として本の循環を活用し、そして令和3年から「象と花プロジェクト」をスタートさせ、その取り組みに賛同する個人や企業も多く、新聞やテレビにも何度も取り上げられています。
改めて先見の明とアクティブでバイタリティーがある盛岡書房のT社長に感服。

本を回収する方法として、直接盛岡書房さんに持ち込むほか、盛岡書房さんが用意した「ブックポスト」の利用があります。
このブックポストは、今ではたくさんの企業、学校などに設置されています。
しんせいでもブックポストを設置させていただきました。
そろそろブックポストがいっぱいになったので、回収に来ていただく予定です。
家で眠っている本が色々な状況にある子供たちに学びや笑顔、そして将来の夢を生むことにつながるであろうこのプロジェクト。
微力ながら、これからも協力させていただきます。
しんせいにあるブックポスト。ずっと読まれることもなく家のいたるところに置かれていた本。それでも本はなかなか捨てることができませんでした。このプロジェクトを知り、気持ちよく本棚や倉庫などからさようならできました。もっと持ってきたいと思います。
盛岡書房さんの資料より・・・。ぜひ「本の循環」「思いの循環」「学びの循環」をお読みください。
盛岡書房さんの資料より・・・。「本を贈るということ」ぜひお読みください。

しんせいブログ vol.33 実習生のとある一日

2022-09-13
今、当法人に岩手県立大学さんから2名の実習生が来ています。
第二新生園に1名、しんせいに1名の計2名。
昨年度のブログにも書かせていただきましたが、実習生に来ていただくことは普段の仕事にプラスして行わなければならないことが増えますが、それ以上に第三者の目が事業所に入ること、ついつい視野が狭くなりがちな日々の業務に新鮮な視点や異なる視点の意見をいただける機会は、メリットの方が間違いなく多いと思っています。

実習生のとある1日。
普段、大学で理論を中心に学びを積み重ねている学生さんには、できるだけ実践の場面を見ていただいたり、体験をしていただく機会を提供させていただきたいと考えています。
しかし、タイミングや見学先等の都合もあり座学となることも・・・。
この日は関係機関の皆様のご協力により、終日ほぼ実践中心のプログラムとすることができました。
午前中は、就労移行支援事業所「ココエール」さんの見学へ。
実習生のお二人は初めて就労移行支援事業所を見学したとのこと。
教科書で就労移行支援事業所のことは学んではいるものの、百聞は一見に如かず。
たくさんのイメージを持っていただけたと思います。(ココエールさん、写真がなくてごめんなさい。)
そして、午後は3か所の放課後等デイサービス見学、いわゆる三連チャン。(三連チャンの響きはすごくいいですが、ここで使うのは適切ではないかな・・・。でも懐かしい、いい響き。)
まず最初に「フリースペースソルド」さん、次に「とくたんにし」さん、そして「とくたんひがし」さんの三連チャンの見学。
それぞれに特徴をもち事業展開している3つの事業所さんは、まさに確変・・・、いや確実に選択肢を広げてくれているなあと思います。
このように選択肢があることで、マッチングした事業所さんを見つけられる可能性は高くなると言えます。
あとは、我々相談支援に関わるものの見立てとマッチングのスキルがポイント。
普段、やり取りをしている事業所さんではありますが、実習生さんを通してやり取りすると、また違った視点で、また新鮮な視点でやり取りさせていただきました。
残り少ない実習期間、少しでも実践の機会に触れていただくよう、スタッフ一同お手伝いをさせていただきたいと思います。
フリースペースソルドさんにて。アロマオイルを使ってのハンドトリートメントという施術とのこと。毎日一生懸命な実習生さんも、心も体もリラックスさせていただいたようでした。
これもフリースペースソルドさんで。タッチケアを体験させていただきました。実習生さんが終わった後「T代さんも受けてみます?」と言われてのですが「だ、だ、大丈夫です・・・。」.断った理由、間違いなく寝てしまうと思ったのと、微妙な照れくささを感じたので・・・。
とくたんにしさんにて。取り組み状況を、根拠を明確にしながら熱く教えていただきました。
これもとくたんにしさんの別棟。主に中学生と高校生を対象に勉強を中心として支援をしているとのこと。こちらでも取り組み状況を、熱く、熱く教えていただきました。熱意がすごく伝わってきました。

しんせいブログ vol.32 しんせいスタッフのコロナ療養記 その6「新型コロナウイルスに感染して~雑感」

2022-09-05
岩手県の感染者数は、9月4日発表の時点で累計94,960人。
住民基本台帳年報(令和3年1月1日現在)による岩手県の最新の人口は、1,213,473人。
計算してみると、岩手県民の7.8%が感染したことになります。
100人いれば7.8人。
ちなみに東京都と比較してみると(令和3年1月現在の人口と令和4年9月4日までの累計)、東京都民の21.3%が感染しており、100人いれば約21人の計算になります。
間違いなく今まで以上に私の周りでも「陽性になった」との話を聞くようになりました。

このような感染拡大の状況と実際に自分が感染して思うことがいろいろあります。
数か月前、「抗原検査キットは意味がない」との話がされたことがありました。
しかし、今回抗原検査キットのおかげで感染拡大を防ぐことができたと思うエピソードがあります。
私の家族Cは全くの無症状だったのですが、17日に県外に戻るにあたり一応抗原検査をしたところ陽性反応が・・・。
症状がまったくなかったので「まさか」と思いつつ、翌日通院し陽性が確定しました。
もし16日に抗原検査をしていなければ、県外の生活場所で多くの人とやり取りをするなかで、無意識のうちに感染拡大させていたかもしれません。
抗原検査は、マイナス判定の確実性は高くないと言われていますが、感染拡大となっている現状においては、今回のように抗原検査キットで「検査をしてみる」ことも大きな意味があるのではないかと思いました。
職場においても、行政から配布していただいた抗原検査キットを有効活用していきたいと思います。

家族で一番最初に感染したA(中学生)は、陽性が判明した夜、布団の中で目が真っ赤。
発熱しているのかと思い検温しようとしたところ、「みんなに申し訳ない・・・」と責任を感じて泣いていたとのこと。
感染が判明するまで、ここ数か月同じ生活をしていたにも関わらず感染してしまいました。
そう考えると、「罪を憎んで人を憎まず」ではないですが、「ウイルスを憎んで人を憎まず」との思いで行かなければならないなと思いました。
私の感染が判明した後、相談者の皆様、関係機関の皆様、しんせいのスタッフ他、多くの皆さんに迷惑をかけてしまいました。
一方で多くの温かい言葉もかけていただきました。
感謝の思いでいっぱいになりました。

感染してしまうと外出することができないので買い物をすることもできません。
私は、家族が段階的に感染していったので、誰かしら買い物に行くことができ、家族全員が外出できない日は2日くらいでした。
なんとかしのぐことができたのですが、家族全員がいっきに感染してしまった場合、または一人暮らしの方の場合は非常に困る状況となります。
発熱があった場合、飲み物の補充もしたいところですが、それもできなくなります。
この状態をフォローしてくれるシステムもあります。
飲み物や食べ物の補充が難しい方は、保健所に相談することで一定期間配送してくれます。
もしもの場合は、保健所に相談していただければと思います。

家族に症状が出たのが、8月13日で陽性が確定したのが14日。
その後、私を含めた家族全員が感染し、ようやく職場復帰を果たせたのが9月1日。
19日間、職場を離れたことになります。
感染はやむを得ない世の中になったと思っていますが、職場に戻った時のたまりにたまった仕事を目の前にした時の怖さ、不安感。
違う意味で調子を崩してしまいそうです。
命があるから言えるのかもしれませんが、8月13日から31日までの時間について、必要だった時間とは思いますが、たくさんの時間を失いました。
時間を失うということ、人との関りを切られるといったことが、この新型コロナウイルスに感染しての大きなダメージだったのではないかと、今、思います。
もうひとつ、職場復帰はしたものの、16時を過ぎると倦怠感がひどく、気力と体力の限界を感じてしまいます。
病み上がりのせいか、後遺症なのかは分かりません。
もう少し、様子を見ていきたいと思います。

一方、新型コロナウイルスに感染した私には一定期間免疫ができたことになります。(他の株に気を付けつつ。)
マリオカートで言えば、スターのアイテム(無敵状態)を使った状態で数か月過ごすことができます。
ということは、感染を気にせず飲み歩きでき・・・、いや、いや・・・。
職場において、また地域において感染された方が出た場合、ピアカウンセラーではなく、この場合はピア感染者(これもピアカンだな)として、ご本人やご家族から相談を受けたり、たくさんのお手伝いをさせていただくことができると思っています。
何かしらお手伝いできそうなこと、聞きたいことなどがあればどうぞご連絡ください。
9月1日。19日ぶりの職場は新鮮でした。多くの時間を失い、多くの仕事がたまってしまいましたが、年度スタートからの激務で心身のバランスが崩れてきていたので、強制的に仕事から離れることができた貴重な時間だったのかもしれません。そう思うようにしました。
今年は、コロナ療養中の誕生日でした。復帰した日にスタッフからプレゼントをいただきました。サプライズがすご~くうれしかったです。改めて、体の中からもアルコール消毒したいと思います。

しんせいブログ vol.31 しんせいスタッフのコロナ療養記 その5「回復~職場復帰への道」

2022-09-05
8月26日(発症後8日目)。
来週からの職場復帰に向けてのPCR検査と抗原検査。
指定された療養期間は10日(初めて症状がみられた日が0日との計算)ですが、来週からの職場復帰を考えれば8日目での検査はありがたい話。
万が一、プラスでも療養から10日以上たっている月曜日に再検査をすればいいと思い検査実施。
PCR検査の結果は明日以降でしたが、抗原検査は30分ほどで出ます。
車の中で自分で行う抗原検査。
これまでに、職場でも定期的におこなってきたし、今回の家族の感染が分かった際にもおこなっていたことから、一応手慣れた手つきで実施。
10分後、見えてきた一本線。
「よーし、いいねいいね。」
20分後、かすかに見えてきた2本目の線。
「いやあ、これアウト?グレー?」
事前に渡されていた判定用紙を見ると、そもそもグレーの概念はなく、薄く線が出てきても陽性との判定とのこと。
感染力はないが、まだ体の中に菌が存在している状態とのこと。
これをどのように判断されるか不安に思いつつ病院に提出。
結果は後日・・・。

8月27日(初めて症状が出てから10日目)
午後4時過ぎ、My HER‐SYS(マイハーシス)により、写真のような内容が「いわて健康観察サポートセンター」から送られてきました。
この文章の最後の部分、「長らくの自宅療養お疲れさまでした」。
なんか、うれしくなる言葉をいただきました。

8月28日(初めて症状が出てから11日目)
保健所から通常生活をしてもよいとのお墨付きをいただき、久しぶりの外出。
なぜかピザが食べたかったので、マックスバリュに行きピザ、ヨーグルト他を購入。
普通に外出でき、普通に買い物できることが、なんてありがたいことなのかを実感。

8月29日 (初めて症状が出てから12日目)
「金曜日の検査結果の数値が良くないので31日の再検査後、結果が良ければ出勤の流れで・・・。」。
朝の電話に愕然となり、なんとか出勤できないかといろいろな根拠を持ち出しながら抗(あらが)った、いや相談を頑張ったのですが所見は変わらず。
そうなるとどのように過ごすかが問題になりました。
保健所(言いかえれば厚生労働省)的には通常生活でよいが出勤はまだ。
法人の方針で出勤はできないが通常生活はしても良い・・・。
ということは、静養期間になるのか、まったくの自由でいいのか、在宅ワークなのか。
いろいろ悩んだ結果、好きなことをして過ごすこととしました。
なんか、ようやく夏休みが来たような気がしました。
ちなみにコロナウイルスに感染し療養期間中は特別休暇の扱いになっています。
29日以降は、違う意味での特別な休暇をいただいた気がします。

次回は「新型コロナウイルスに感染して~雑感」


この右側の薄い線が出てもアウト。結果的に特別な休暇をいただきました。
いわて健康観察サポートセンターからのショートメール。最後の一言があるとないとでは全然違いますね。ありがたいと思いました。
特別な休暇の時に、家の周りの草取りを頑張りました。家の中の掃除、断捨離もできました。おかげさまで家の中、外が少しきれいになりました。

しんせいブログ vol.30 スタッフのコロナ療養記 その4「症状~味覚障害」

2022-09-02
新型コロナウイルスに感染した人の症状は人それぞれのようです。
のどの痛み、咳、頭痛、倦怠感、味覚・嗅覚障害、下痢、皮膚疾患等々。
私の場合は以下の症状、そして症状の変化がありました。
 
私が発熱し、陽性の診断を受けたのが8月18日。
その日は朝からのどの痛み、咳、そして37.8度の熱があり通院→陽性に。
しかし、振り返ってみると、8月13日頃から倦怠感がありました。
「ちょっと横になるか昼寝をしなければ体力がもたない」といった感じでした。
「年度前半からの仕事の疲れが、お盆になって気持ちが仕事から離れたことで疲れがどっときたかな」と思っていました。
最初に感染したAとは、ほぼ濃厚接触はないと思っていたので感染による影響とは思っていませんでした。
他の感染をした方の話をネット上でみても、今思えばこの倦怠感も顕著な症状が出る前の症状だったのではないかと思います。
 
そして陽性が判明した14日以降は、のどの痛み、咳、発熱が顕著になりました。
15日の朝には39.5度まで上がり、呼吸も苦しくなってきたので基礎疾患のある私は万が一を考えて再通院。
呼吸を楽にしてくれるという点滴を2日間していただきました。 
また発汗が顕著にありました。
少し動くとすごい発汗。
笑っちゃうくらいの発汗でした。
この発汗は19日頃まで(発症後5日目)続きました。
そして倦怠感もひどく、起きて少し動くと眠らなければならないといった状態が、21日(発症後7日目)くらいまで続きました。
そして陽性の診断を受けてから3日目に突如、味覚障害が出てきました。
朝食事をしているときに「あれれ・・・。」。
なんとなく食べているものの味がする感じはするのですが、味がしてきません。
「これが味覚障害か~」と思いつつ、何とか味を感じようとしましたがやはり味がしません。
感覚的には1~2割程度の味しか感じません。
味覚障害かなと思ってから5日目にようやく少し味を感じるようになってきました。
このブログを書いている今日8月30日は発症から12日目ですが、味覚は完全には戻っていません。
まだ7割ほどの味しか感じられないと思います。
 
他の感染した人は「頭が割れるような頭痛が・・・」という方が多いようですが、私は頭痛はありませんでした。
療養期間は、有症状の人は症状が出てから10日までと設定されています。(無症状の方は7日目)
最初は10日は長いと思いましたが、症状が落ち着き、体が少しでも元の状態に戻るまでは「最低でも10日」必要な感じを受けました。
 
コロナウイルスに感染後の症状は、ほぼインフルエンザに感染した時と同じような症状、感覚でした。
しかし、そこからがこのコロナウイルスの特異性の部分ではないかと思います。
あくまでも私が考えるところですが、インフルエンザの症状の後、ウイルスが体全体を攻撃してきて、その人の弱いところを見つけてさらに攻撃してくる、といった感じを受けました。
そういった意味の怖さを感じました。
 
次回は「回復~職場復帰への道」
4種類の薬が5日分処方されました。それを元気な時にセットしました。個人的にこれはやってて良かった。
スケジュール調整が大変でした。相談者への謝罪、実習生にも迷惑をかけ、スタッフにもたくさんの対応をお願いする形になってしまいました。仕事もたくさんたまってしまいました。
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